熊本市で６月、飲酒運転の車に男子高校生がひき逃げされ死亡

　熊本市で６月、飲酒運転の車に男子高校生がひき逃げされ死亡した事件で、危険運転致死と道交法違反の罪に問われた合志市、無職、三池健寿被告（３４）の裁判員裁判による判決公判が２１日あり、熊本地裁（松尾嘉倫裁判長）は懲役９年（求刑懲役１２年）を言い渡した

　松尾裁判長は、事件直前にガードレールへの接触事故を起こしたことを指摘し「漫然と運転を継続し、被害者の自転車に全く気付かなかった」と認定さらに「遺族の深い悲しみや埋めがたい喪失感をもたらした」と結果の重大性にも触れた
　判決によると三池被告は６月２６日午前６時３５分ごろ、熊本市北区の県道で、無免許のうえ酒気を帯び、運転困難なまま軽乗用車に乗り、前方を自転車で走っていた熊本国府高２年で野球部の満尾友稀さん（当時１６歳）をはねて逃げ、脳挫傷で死亡させたとしている　大会まで２週間を切った１２日夜、練習後のミーティングで松元利弘監督（５６）が選手を前に、語気を強めた「まだ、おまえたちの自覚が足りない精神的に強くなれ」近づく本番に向けて力がこもる名将の言葉を一言も聞き逃すまいと、選手たちは真剣な表情で監督を見つめた

　今年の１年生には、「強くなりたい」という気持ちを前面に出す選手が多い１区予定の江口沙羅選手について、松元監督は「普通の選手はあまり聞いてこないが、『きょうの走りはどうでしたか』などと聞いてくる」と積極性を評価する高いレベルを追求する姿勢はタイムにも表れ、３０００メートルの自己ベストは９分４０秒岐阜国体では１５００メートルで８位入賞するなど、チームの軸となる選手にまで成長した初めての都大路にも「強い選手と一緒に走りたい」と臆する様子はない
　川上わかば、さくらの姉妹は、地元・森山中時代から全国の駅伝大会を経験している高校に入っても全国の舞台を夢見て切磋琢磨（せっさたくま）妹のわかばは「夏合宿のきつい練習以降、走れるようになった」と猛練習をこなしたことでスピードが増し、故障続きだった姉のさくらも調子を上げてきた２人は２区か最終区の５区が予想され、好調な２人でレースに弾みをつけたい中盤区間には、県高校総体３０００メートル優勝の山崎なず菜選手（２年）、鍬取舞選手（３年）や碓井さくら選手（２年）らスピード豊かな選手がそろう
　技術、精神の両面からサポートするＯＧの存在も大きい世界選手権に２度出場した藤永佳子さん（３１）が、引退後の今年５月から県スポーツ専門員として陸上部を指導実業団時代の体幹トレーニングなども取り入れたことで、選手たちは「フォームが安定してきた」と口をそろえる
　男女での連続出場が途切れて迎える今大会で、狙うのは８位入賞小鉢茜主将（３年）の思いは特別だ
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